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 ふと耳に、せんせん、水の流れる音が聞こえた。息をのんで鼻をきかせた。
すぐ足もとに、ほのかな甘い匂いがする。
よろよろ起き上がって、見ると、小さくささやきながら泉が湧いていた。
メロシは水を両手ですくって、一口飲んだ。水はなぜか甘かった。
味にハマったメロシは、小さな泉にある水すべてを飲み干した。
メロシが体を動かすと、腹の中で水がおどった。ちゃぽちゃぽと音がする。
ぶぅ…と長いため息がでて、夢から覚めたような気がした。歩ける。行こう。
 周りを見回すと、町の郊外にいた。
眠る前に、オオカミと戦ったあの峠は、とても遠く感じた。
自分がどうやって峠を下ったのか、メロシには記憶がなかった。
肉の疲労回復とともに、胃の中で水がおどるのを感じた。
わずかながら、食欲が生まれた。
日没までには、まだ間が…ない。
もう日は落ちているが、かすかに夕日の明るさが西の山の奥に残る。
真っ暗になるまでは、まだ間がある。
わたしは食べたい人がいるのだ。
少しも疑わず、静かにヤセヌンティウスを食べているであろう人を。
わたしは、食べたい。わたしの命は尽きない。
暴君デブニスに食べられて終わり、などと気のいいバッドエンドにはしたくない。
 わたしは空腹を満たさなければならぬ。今はただその一事だ。
走れ!メロシ。
 わたしは美食家である。わたしは美食家である。
先刻の、あの黒(ブラック)メロシのささやきは、あれは夢だ。
再び走れるようになったではないか。ありがたい!
 メロシの中でなにかが弾けた。
称号、「空腹絶頂高速メロシ」を会得した。
高速といっても、ただのメロシの走る速さは人並以下であるため、
やっと人並に走れるようになったのが「空腹絶頂高速メロシ(以下略メロシ)」であった。
 やはり、チュ●パチャ●プス二本では、メロシの腹は何時間ももたなかった。
 道行く人を押しのけ、跳ね飛ばし、メロシは闘牛のように猛々しい走りを見せた。
犬を頭突き、小川をまた飲み干し、少しずつ暗くなっていく空と同じ速さで走った。
 一団のマスコミとさっとすれ違ったとき、不気味な会話を小耳にはさんだ。
「今ごろは、あのガリガリの男も、味付けされている最中だろうよ。」
ああ、ヤセヌンティウスが食われる。その男はきっとおいしくないのだぞ。
急げ、メロシ。

待望の続編ですね!
…待望してましたよね?

1週間ほど、取材旅行のために、執筆をせずにいました^^;

嘘です。

アイディアが出なくて、困ってたんです。

いちおう完結させましたけどね^^

ちなみに、あと2話ほどで終わりますので。
今日は6話を掲載したので、明日に7話を掲載します。

乞うご期待をw

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無題
結構長くなりましたね;
ってか久しぶりですね^^
まっ執筆直後に読ませていただきますので☆
パピ姉 URL 2007/10/20(Sat)23:37:53 編集
Re:無題
今日は7話掲載です☆
だんだん話がややこしくなってるかもだけど…^^;
表紙には手をかけてます(笑)
【2007/10/23 22:00】
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